午前中、弟は検査に行きました。 その後、主治医から説明がありました。
今回、意識が戻ったことは医学的にはありえることで説明がつきますが、 ○○さんの場合は考えられないことでしたので、奇跡的です。と言われました。
脳幹出血した場合、意識中枢(生命維持)の場所なので、通常は改善しないことが多い。 しかし、今日の検査では脳波、聴性脳幹も良く反応し奇跡的に改善傾向を示している。 ただし、四肢麻痺、嚥下障害は継続する可能性はある。
どうして意識が戻ったかは、脳幹のごく一部が損傷していたが、時間の経過で大量に出血した結果、 脳幹全体に出血が及び脳幹全体を圧迫した。 その為に損傷していない部分までも停止させた状態に陥った。 時間の経過、あらゆる処置の結果、血液が吸収され、むくみ、圧迫が取れたので損傷していない部分が機能開始し、意識が戻った。 とのことでした。とても詳しくわかりやすく説明してくれたので、納得がいきました。
今後の治療は胃に直接流動食を入れる「胃ろう」の手術を行い、場合によっては、呼吸障害が起こることが想定されるので、 その際には気管切開をする方向で考えているとの事でした。 胃ろうの同意書は書いてきましたが、気管切開はどうしてもやる時が来るまで待ってもらいました。 それをやるとしゃべれないと弟もわかってしまいます。
私が意識が戻ったら本人が辛いと思うので、戻るのはどうかな?と思っていたと話すと、 「そうなんですよ・・」と主治医も同じ事を思って、はっきりおっしゃいました。
今後、しゃべる事、歩くことはほぼ不可能のようです。 頭はほとんどはっきりしているので、余計に辛いと思います。
今日も気になる事を聞きだしました。 私が「あかさたな・・」とゆっくり言い、その行に来たらうなずいてもらいます。 次に、か行なら「かきくけこ」と順番に言いその文字でうなずいてもらいます。もし濁点等がある場合は手を何度か握ってきます。 その文字を書き出して繋げると単語になるので、そこから想像される事を聞き、うなずいてもらうと、 弟とのコミュニケーションがたくさん取れました。
倒れてすぐ、みんながお見舞いに来てくれたときに、「点滴に焼酎入れたら起きあがるっちゃない?」って言ってたよ。と言うと、笑っていました。
意識が戻ったと聞いて今日はたくさんの友人、親戚がお見舞いに来てくれました。 昨日、「元気になろうね」と言うと無視していましたが、 「元気になってね。」と声をかけてくださったり、「本当に良かったね。」と言ってくださったので、 今日は「みんなが喜んでくれて良かったね、頑張って元気にならんと・・」と言うとうなづいていました。
書くとイントネーションが伝わらないのですが、お見舞いに来てくれたひとりの友人が、 「よかったぁぁぁ〜〜〜」としみじみ言ってくれたときには、私は思わず目頭が熱くなりました。 やっぱり意識が戻り、みんなに喜ばれて、きっと弟も嬉しいと思っていると思うと・・・。
私が母の施設に行っている間に来てくれた友人が先日のお見舞いの品の反対側に書いていました。
今夜は、救急の患者さんが運ばれ、足りないから・・と、血圧や心拍数などを計る機械が外されました。
このままで大丈夫なの?と思いますが・・。
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2011年05月14日(土)
No.797
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